愛に生きる。

「欲」というもの

こんばんは。

心理カウンセラーのみらいです。

 

今日は「欲」について、お話しようと思います。

 

わたしの中で「欲」とは、大嫌いで、不要で、無くなってしまえばいいと、ずっと思い続けてきたものでした。

 

欲があるからこそ、こんなにも辛くて苦しい思いをする。

自分の見たくなかった部分、人間としての汚い部分、みじめな部分を見なければならなくなる。

無価値感や劣等感だって感じる。

欲が満たされないときは、虚しささえ感じる。

自分だけでなく、時には相手だって傷つけてしまうこともある。

 

 

わたしの中で「欲」とは、

「それがあるからこそ、人生が生き辛いものになっている」

言わば諸悪の根源のような存在でした。

 

だからこそ、わたしはこの「欲」を手放したいと、ずっと思い続けていました。

 

”欲さえなければ、どれだけ平和で、心穏やかに、自分を軸とした生活を送ることができるのだろう。”

 

この「欲」を手放すために、わたしは心理学を通して、ずっと自分と向き合ってきたようにも思います。

 

でも、そうやって自分自身と向き合っていく中で、気が付いたことがありました。

 

自分が本当は何がしたくて、どうなりたくて、どうやって生きていきたいのか。

 

最近の自分は、そんなふうに、本当に望むライフワークというものを軸に自分と向き合い続けています。

 

そして、それがなんとなく見えてくるようになったとき。

その根底にあったのは、自分が今まで無くしたいと思い続けてきた「欲」であるということに、気が付きました。

 

すごく人間らしくて、原始的な欲。

子供のようにシンプルで、純真な欲。

 

そんな欲というものが、昔から自分の中に眠っていたことを思い出しました。

そして、そんな欲を、色々な理由をつけて諦めたり、目を反らしてきたことにも気が付きました。

 

自分らしく生きたい。

自分の人生をもっと主体的に、楽しく生きたい。

そんなふうに感じていたわたしは、自分の中にあったその「欲」を受け入れ、実現させていくことに決めました。

 

無くそうと思っていた「欲」と向き合い、受け入れ、実現させようと一歩踏み出した時。

いままで自分の人生で感じていた「抑圧」や「くすぶり」という感覚がなくなって、自分の人生がよりエネルギーに溢れて、イキイキとしたものに変わったような感覚になりました。

 

まるで、子供の頃のようにイキイキと。

ワクワクしながら、どうしたらそれを叶えられるのか、その先にどんな将来が待っているのか、そんなことを楽しく考えたり、話したりしている自分に気が付きました。

 

まるで、今まで抑え込んでいた自分の中にあったエネルギーが溢れてくるような、そんな感覚になりました。

 

自分が主体となって人生を切り開き、突き進んでいくようなイメージ。

それまでには感じたことのない、人生へのワクワク感、エネルギッシュさ、受け身ではなく自分主体で突き進んでいる感覚。

そんなものを、自分の中に感じました。

 

そして、自分のこの変化を通して、気付いたことがありました。

 

それは、

「今まで忌み嫌っていた欲とは、もしかしたら、人生をよりエネルギー溢れた、明るく豊かにしてくれるものだったのかもしれない」

ということでした。

 

大嫌いで、ずっと無くそうとしてきた「欲」に、生まれてはじめて違う視点をもつことができた瞬間でした。

 

そしてそこから、自分の欲に対する見方や考え方が大きく変わり始め、

欲を素直に認め、受け入れられるようになっていきました。

 

そうしたら、ある時、その欲の中でも特にわたしが忌み嫌っていたものに対する視点が変わる時が来ました。

 

わたしが欲の中でも特に忌み嫌い、無くそうとしてきたもの。

 

それは、「独占欲」と「嫉妬心」でした。

 

amawave.hatenablog.com

 

 

わたしの中には、強烈なほどの独占欲と嫉妬心があります。

そしてこれが、自分を過去最大に苦しめてきました。

 

自分の劣等感や無価値感を刺激し、相手への依存心や執着心を湧き上がらせ、みじめで、胸が押しつぶされそうなほど苦しい思いにさせるものでした。

 

独占欲や嫉妬心を感じると、自分が相手よりも下になったような感覚にも、負けたような感覚にもなりました。

不安や心配が溢れてきて、相手を攻撃してしまうこともありました。

孤独感を感じたり、なんとも形容し難いくらいの苦しい思いを抱くこともありました。

 

独占欲や嫉妬心が大嫌いだったからこそ、それを感じる自分も大嫌いになりました。

 

そして、この感情を無くしたかったからこそ、

この感情を感じなくてすむくらいの距離感でしか、相手と関われませんでした。

この感情を感じなくてすむように、相手をコントロールしようとしたこともありました。

そういう思いを惹起させない人なのかどうか、相手を疑り深く見るようにもなりました。

そして、その疑いはいつまでたっても晴れることはなく、心から相手を信頼するということも、できずにいました。

 

「苦しい」という感情以外に何も湧き上がらないほど強烈なこの欲は、自分にとって「悪」でしかなく、「存在する意味」がわからず、「消え去ってほしい」と心から願うものでした。

 

そして、この「欲」をなくすために、心理学を学び、自分と向き合い続けてきたのかもしれません。

 

でも、はじめに書いたように、

ずっとなくしたいと思っていた「欲」に対する視点の変化があってから、最も忌み嫌っていたこの「欲」についても、視点の変化を感じる出来事がありました。

 

 

それは、久しぶりに、自分の中にある独占欲や嫉妬心に触れた時でした。

 

久しぶりに感じるその嫌な感情に、一度は目を背けようとしました。

でも、欲が人生を豊かにするのではないかという気付きが頭をかすめたとき、

「もしかしたら、独占欲や嫉妬心も、なくすものではなく、それを通して恋愛がより深く、豊かで、エネルギーに溢れて、楽しくなるものなのかもしれない。」

そう、感じるようになりました。

 

そう思うと、

独占欲や嫉妬心は、どうでもいい相手には感じないなということが、とてもよく腑に落ちるようになりました。

 

そして、今までは、その独占欲や嫉妬心を感じたくないと思い、なくそうとしてきたからこそ、

相手と親密になることができず

愛情を比較したり

愛情の出し惜しみをしたり

この感情が見え隠れしだした途端に相手と距離をとったり

本当の意味で相手に心を開けずにいたんだと思います。

 

でも、もし、独占欲や嫉妬心といった「欲」を認め、受け入れ、感じることを許し、その上で進むことが出来たなら。

 

もしかしたら、恋愛にも、もっと主体的に関われるようになり、相手と親密になることを恐れず、愛情の比較も出し惜しみもせず、相手をコントロールしたくなるような「恐怖」からも解放されるような気がしました。

 

人生において「欲」を認めることで、人生がより積極性をもち、エネルギー溢れて楽しいものに変わったように、

「独占欲」や「嫉妬心」を認め、感じることを許し、進んでいくことで、恋愛がより豊かで、積極性をもち、エネルギー溢れて楽しいものになっていくのかもしれないと思いました。

 

(もちろん、独占欲や嫉妬心がない方もいて、その欲があるもないも「良し悪し」ではないのかなと感じています。)

 

そして、さらにもう一つ、ここから見えてきたものがありました。

 

ここからは、本当に最近、ふと湧き上がってきた感覚なので、軽く読み流していただければと思います。

 

独占欲や嫉妬心を感じないように相手から目をそらしたりするのではなく、

感じることを許し、その上で恋愛を楽しみ、主体的に歩んでいこうとしたとき。

 

相手が何が好きで、何を大切にして、何を守ろうとして、どう生きていようと。

どこにいて、なにをして、どうしていようと。

深いところで、わたしが相手のことを好きである気持ちは変わらないし、なくならないなと、ふと思いました。

 

相手がどうしようと、どうあろうと、わたしの気持ちは変わらない。

そう思ったとき、そこにあった独占欲や嫉妬心が、すっと和らいだような、自分の中の愛情にかえっていくような感覚になりました。

 

「腑に落ちる」という表現が正しいかはわかりませんが、独占欲や嫉妬心があるからこそ、それがかえった先の自分の愛情により深みがでるような、そんな感覚になりました。

 

独占欲や嫉妬心はたまに顔をだしますが、その視点を思い出すと、すっと軽くなるような感覚になります。

 

もしかしたら、独占欲や嫉妬心は、それをなくそうとするのではなく、それを通して、そこにある大きな愛を知るのかもしれません。

そしてそこに気が付いたときに、その欲さえも受け止められるようになるものなのかもしれないなと思いました。

 

「欲」が教えてくれることとは。

 

その奥にある、自分の中の大きなエネルギーや愛に気付かせてくれるものなのかもしれません。

そして、その自分の中にあるエネルギーや愛に触れた時、その「欲」さえも受け入れられるようになるのかなと感じました。

 

これは、ここ最近感じたこと、気付いたことなので、これからまた見方が変わってくるかもしれません。

 

でも、自分にとっては、今までにないくらいの大きな気付き、視点の変化だったように思います。

 

また、なにかわかることがあれば、言葉にして残していこうと思います。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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