愛に生きる。

今の自分にとって一番の選択

こんばんは。

心理カウンセラーとして勉強中のみらいです。

 

心理学などを知って生き易くなっていくと、

「どうしてこれをもっと早くに知らなかったんだろう」

と感じることがあります。

 

効果を実感すればするほど、自分が生きやすくなればなるほど、

「もっと早くに知っていれば、あのとき別の選択ができたはずなのに」

「もっと楽に生きられたはずなのに」

そんな後悔にも似た気持ちがでてくるようになるし、

 

欲しいものが手に入ってない状況だと余計に

「もしあの時知っていたら、自分の欲しかったものは今頃手に入っていたんじゃないか」

と、なんとも言えない気持ちを感じることもありました。

 

癒しが進めば進むほど、過去の自分がそうじゃなかったことに対する後悔の気持ちがでてきて。

生きやすくなったのか、苦しくなったのか、よくわからないなと思うこともありました。

 

でも、最近、例えどんな選択であれ、その時の自分にとっては一番の選択だったのかもしれないなと。

そう思えたきっかけがあったので、うまく言葉にできるかわかりませんが、書いていこうと思います。

 

それは、ある方(Aさん)との出会いでした。

自分にとっては珍しく、初めて会ったとは思えないくらいすぐに意気投合し、仲良くなりました。

 

Aさんの話している内容、思考、行動が手に取るように理解できるのが不思議で、

Aさんにとってもわたしの話している内容にいたく共感できるところがあるようでした。

 

"どこか懐かしい感じがする。"

 

Aさんと話していると、そんな気持ちになることに気がつきました。

どこにそんな要素があるんだろうと思いながら話していくうちに、相手の思考や言動の多くが過去の自分とものすごく似ていて、

Aさんを通してまるで過去の自分と対峙しているような気持ちになっていることに気がつきました。

 

その時に思い出していた自分は、

 

・自分のやりたいこと、好きなことよりも、「他者から見た自分」で選ぶ。

・自分の存在意義は他者からの評価にある。

・出来ない自分をなくすために苦手なものを克服し続ける。

・常に成長がないと不安になる。

・壁は高くないと意味がない。

・目標達成のためなら寝食を捨ててでも努力する。

・努力しない自分が許せないから、努力する自分しか存在しなくなる。

・自分を顧みなくなるから、自分のことが一番わからなくなる。

 

こんな自分を、思い出していました。

改めてみると、我ながらよく頑張ってきたなと思います。

 

当時の自分にとってはこれが当たり前のことでしたが、たまに体調を崩したりご飯が喉を通らなくなったりして、相当無理していたんだと思います。

 

でも、やめることができなかったし、やめる術を知りませんでした。

 

苦しいと思ってもどうしたらいいかわからなかったし、自分の価値を見出せる道がそこにあるなら、そこに飛びつく以外に選択肢はありませんでした。当時の自分にはその道を信じて突っ走るしかなかったように思います。

 

いま、自分が本当にやりたい生き方を探すようになったからこそ、あの頃の自分は本当は辛かったんだなと感じることができるようになりましたし、自分の中で大きく生き方が変わったように思います。

 

でも、だからこそ、たまに「もしあの時別の生き方を選べていたら、今は違ったのかな」と考えることもありました。

 

 

Aさんを通して、そんな過去の自分の姿を、うっすら思い出すようになりました。

 

 

そしてある日、Aさんから相談を受けました。

 

「今まで頑張ってやってきたけど、本当にやりたいことなのか分からなくなってしまった。どうしたらいいのかわからない。」

 

Aさんも血の滲むような努力をしてきた方で、一種の燃え尽きのような感じになってしまったんだと思います。

 

本当はどうしたいんだろうね。

 

そんなことを、時間をかけて話しました。

きっと、そのときの私はAさんを助けたい気持ちと共に、過去の自分もこうやって助けてあげたかったんだなと思います。

 

もっと早くに今の生き方を知っていれば。

もっと早くに違う道を選んでいれば。

あんなに辛い思いをしなくて済んだんじゃないか。

今頃、別の幸せな人生があったんじゃないか。

 

そう思う自分がやっぱり心のどこかにいたからこそ、多少なりとも過去の自分への後悔があって。

 

Aさんには、そんな思いをしてほしくないと思ったんだと思います。

 

ひとしきり、話を聞き、その日は解散しました。

 

 

そして、次に会ったとき。

Aさんは沢山悩んで、答えを出していました。

 

「今の自分が本当に何をしたいのかは、やっぱりわからなかった。

でも、今までの努力があったからこそ、今自分はここにいて。

本当にやりたいことじゃないかもしれないけど、今掲げてる目標を達成した先に自分の人生が開ける気がするから。

 

無理な目標かもしれないけど、もう一度それに向かって頑張ろうと思う。」

 

そう言って、前を向き直して、また目標に向かって歩き始めました。

 

そんなAさんの表情は、覚悟を決めた、でもどこかすっきりした表情で、腹を括った人の強さを見た気がします。

 

今は、たまに弱音を吐きながらも、夢に向かって頑張っています。

 

そんなAさんの姿を見た時、なんだか、肩の力が抜けたような気がしました。

 

ああ、あの時のわたしも、こんなふうに一生懸命だったな。

ただひたすら、精一杯やっていたな。

それが正解なのかわからなかったけど、今の自分にはこれしかないと、そう信じて突き進んできたな。

その先にいろんな未来を描きながら、どんなに苦しくても頑張ろうと思えていたな。

 

そんなふうに感じました。

そして、

 

きっとあの時、別の道を示されたとしても「今の自分にはこれしかない」と思って、その道を選び続けてたんだろうな。

あの時の自分にとっては、その道を選択をすることが、何よりもベストだったんだろうな。

そう思いました。

 

後からみると、選ばなかった分岐点がたくさんあるように見えて、今手にしていないものを夢見ては、ああしていれば、こうしていればと、心のどこかで思う自分はいました。

 

でも、Aさんとの出会いで、それがどんな道であれ、その時の自分にとっては常にベストな道を選んでいたんだと思いました。

 

あの時の自分にとってはあの選択がベストで、今の自分にとっては今の選択がベストなんだ。

 

 

「何かに向かって頑張れるって、素敵だな」

 

他人軸全盛期だった自分を思い返した時、どこか暗いイメージがありました。

でも、それだけ何かに必死になって、何かに夢中になって、自分にとってはきっと、精一杯生きた証だったんだと思います。

 

そしてそんな風に必死に自分と向き合っているAさんの姿を見て、改めて、素敵だなと思うことができるようになりました。

 

いま、目標に向かって頑張ることを決意したAさんを、改めて心から応援したいなと思いました。

 

 

 

「あの時違う道を選択していれば。」

 

 

 

そんな過去の自分に対する視点を変えるきっかけを、もらったように思います。

 

過去の自分がいたからこそ、今の自分がいると、胸を張って言えるようになったら。

そしていつかそれを、愛を持って伝えていけたらいいなと思っています。

 

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